お金はいくらあれば幸せか?

「年収90万円でハッピーライフ」という16年に発売された著書がある。最近も文庫版が発売されたようだが、改めて読ませて頂いた。

生き方や幸福感を最近はずっと取り上げさせてもらっているので、著者の大原扁理氏の考え方と言うのは非常に興味深いものがある。

そもそも、現代の東京でひと月に単純計算すると75000円で暮らせるのか?という疑問が湧いてくると思う。

ワンルームの家賃支払ったら終わり、いやうちのワンルーム代払えない!とおもう方も多くいるのではないだろうか。

特殊な事例であるかもしれないが、一つの考え方としては有用であると言えるので「考え方」と得られるものがある。

全ては「足ることを知る」を心得ると人は大きく変わりそうだ。

とらえ方一つで人生は変わる

著者の大原氏の一番すごいなと感じる所は、ひと月の食費が1万円位であるというところに特筆される。

一日にして333円、一食にすると110円程度に抑えているという計算だ。

自炊で時に野草を積んで食事の一品とされているそうだが、そのような工夫が可能な方であれば、確かに90万円で生き抜くことは可能だと思わせてくれる。

大原氏もかつてはフルタイムでバイトをされて一般の人並みに生活されていたようだが、その生活にとてつもないストレスを感じ今の生活に至るという。

現代の仕事=働くという行為では、一般的な仕事ではなかなか収入が得られにくい社会状況も影響している。

一時代前のバブル期のように、会社に在職しているだけで給料がどんどん上がる時代はとうに過ぎ去り、何とか現状の収入を維持するのが精一杯だったりする。

仕事の負担は上がる一方で収入は思うように上がらず家計を圧迫し、生活費・子供の養育費・大きな住宅ローンに追われるケースがほとんどではないだろうか。

その生活に耐えられるか耐えられないかというのは個々のとらえ方にあり、置かれた立場や環境や性格で、それぞれの思いや考えがある。

そんな状況だからこそ、いま一度見直しておきたい自分の心の声。

様々な負荷に現代人が耐えきれなくなってきているのは紛れもない事実である。

モノは豊かになってはいるけど、昨今における個人の経済事情は決して楽観視が出来る状況ではなく、満足するにはほど遠い。

国や政治や経済だけのせいにしても、個人の経済状況や置かれ立場はいつまでも経っても改善されない。

自殺者数もコロナ禍において急増を示すデータも出てきている中で、ワタシたちはどのように生き抜いていくべきであり、どう考えるべきか。

「何とななる」の心意気は気休めではない

一つは仕事をより頑張ることで、いま置かれてる場所で成果をあげて収入を増やす。

あるいは、今の仕事をこなしつつ、何かしら自分で副業なり個人でできる範囲の仕事を新たに持ち、収入の仕組みを作り出すこと。

さらに話しを進めれば、完全に退職して自分で何かしら事業を興すというのも一般的に考えられる方法だ。

反対に、大原氏のように極限まで自分にとって何が必要かを考え、支出を徹底的に減らすことで、今置かれた幸せに気づくことも大事な思考の一つである。

どうしても、現代人は増やす方ばかりに目がいきがちで、いざ行き詰った時に追い詰められてしまうケースが少なくない。

だからこそ真逆の発想もある!という一つの選択肢や考え方を持つことで、生き方にゆとりを持たせたいという事をワタシは一番訴えたい。

「無きゃないなりに、なんとかやるしかない。まあ、何とかなる」

この考え方を心のどこかに置いておいて頂きたい。

今の仕事の収入だけではとてもやっていけない、そんな思いから自分で出来る副業などはないだろうか、その一心で何かしらの副業を始める。

始めたからといって、すぐに結果がでるほど甘くもなく、それこそ何もない土地を耕して種をまく作業をするわけだから、簡単に成果は出ない。

世の中のコロナ禍と先の見えない経済不況が後押しして、副業というワードが世の中で空前のブームといっていいくらいになっている。

収入を少しでも増やそうとする気持ちはまだしも、副業にとらわれ過ぎて苦境に陥ってしまうケースが後を絶たない。

いわば、助けるための副業が自分を苦しめている存在にすらなっていることだ。

もちろん自分に合う副業にいきなり巡り合えれば一番良いことだ。

これだけ情報過多な時代だけに、簡単に自分に合う情報にありつくほうが至難とも言える。

ならば、収入を何が何でも増やそうと固執せずに、今出来ることに集中した方が結果的に、実際に事を成す自分がラクになれるんじゃないかと感じた。

住宅ローンや子供抱えているのに、そんなことできるか!と、思う方も多いかもしれないが、いま何とか暮らせているのであれば「何とななる」証拠なのだ。

お金が足りる・足りないの問題は自信の「とらえ方」一つでいくらでも変わりようがある。

自身のとらえ方というのは相対的な価値観でなく、自分がそもそも持ち合わせていた絶対的な価値観からくるもの。

何かしなきゃ!という副業苦に陥るくらいなら、いっそことその執着を手放し今自分が苦にならずに出来ることに集中した方が、人生は充実しないだろうか。

大原氏の暮らし方や思考からは、そのような極めて重要な意味を感じられる。

同時に自分にとって何が必要で不必要かを見極めた結果として、年収90万円生活は成り立っているように思う。

とにかくもう無理するな!

何か新しいことの前向きな気持ちでチャレンジすることは大いに賛成だ。

可能性を広げるという意味でも大いにチャレンジすべきだと思う。

ただし、やはり自分の中でどこか無理しているのかな、やってて楽しくないんだよな、と感じるなら「やはり無理はせずやらない」決断も大切だ。

その冷静な判断・見極めはあなた自身でしか出来ないことなので、素直な自分の心の声に耳を傾けて頂きたい。

色々チャレンジして頑張りたい気持ちが強いんだけど、どうもいざとなると作業が進まないんだよな~、そう感じる人って非常に多いのではないだろうか。

動画やブログアフィリエイトは手軽に稼げるといって、新規に自宅で出来る副業として参入される方も多くいる。

どんな話でも付き物だが、謳い文句や入口では何とでも言えるが、実際にやってみると、とんでもなく大変だった、話が違う!と思うことは往々にしてある。

そんな時代だからこそ、自分のやりたいこと・やりたくないことをハッキリ理解する必要がある。

確かに実際にブログやYouTube、インスタグラムなどSNSで活躍し多くの収入を得ている人も、自分のビジネスに人を勧誘するのが仕事である。

そのために、入り口を入りやすくするために、自分の商品を買ってもらいやすくするために、ハードルを下げる言い回しをするが、実際にそんなに簡単ではない。

畑仕事と一緒で、野菜を育てるのに適した土地・天候を見きわめた上で畑を十分に耕し、ようやく種を植える作業に入れる。

やっと種から地表に芽が出て、そこから十分に発育する過程だって決して平坦な道ではない。

成果(収入)=収穫できるまでにどれほどの苦労と手間があるだろうか。

副業やアフィリエイトは確かにしっかりやればお金を十分に稼ぐことは出来るが、他人が言うほど簡単には稼げない事実はよく踏まえて挑戦しよう。

だからこそ、自分の好きで苦にならないものを選ぶことが重要になってくる。

苦になるから「副業苦」に陥る=やりたくないことを、ひたすらやり続けている現代人に多く見られる構図である。

家計を案じて頑張ることも大切だが、自分の心の声を犠牲にしてまで何かにとらわれるのは、もう止めにしよう。

PS

天職は別になくてもいい。

見つけようと思って簡単に見つかるものでもないからだ。

「あ、これならやれそうだな」の入り口で物ごとやり始めた方がよほど日々幸せに生きられると思う。

その先にもしかすると「やりがいや天職」があるかもしれない。

だからあってもなくてもどちらでもいいのだ。

くれぐれも、自分の心の声だけは無視しないで欲しい。